2019一票作の魅力④

10月

ハメられてわかるコト。/染岡ゆすら
・同人サークル「PINK☆DRAGON」などで活動されている染岡氏の商業初単行本。
とにかく絵がエロい。すごい。
女の体の曲線ラインの表現とか、ほどよく脂肪が乗った肌の柔らかそうな質感がリアル。
首~肩~二の腕の曲線美が特に素晴らしい
この人のおっぱいの絵見てると脳がバカになるのがわかる
モノクロでこれだけ柔らかそうに表現してみせるってほんと凄いと思うの。尊敬する。

魔法のオナホ~あの娘のアソコと繋がっちゃった!?~/片瀬蒼子
・同人CG作品を再構成したものなので入れようか迷ったが、やっぱり良かったので。
タイトルで内容は分かるがw じっくりねっとり長期に渡って開発していく様子が
雑誌掲載のエロ漫画ではやりにくいであろうと思われてちょっと新鮮だった。
女の子視点も多く、始めは戸惑いつつもはまっていく様子が良い。かわいらしい少女漫画風の絵柄で
涙を浮かべつつ感じている表情が良い。

令嬢地獄 聖晃学園集団レイプ事件/ZUKI樹
・毎度お世話になっております。
ロリ陵辱一辺倒に芸風をシフトしてから早幾年、今回も何人もの犠牲者が出ております。
以前のようにハートフルな内容とは比ぶべくもないものの、それでも最小限の描写で
しっかりキャラクター(必ずしも『人間』ではない)が描かれているのがZUKI樹の強み。
やってることはかなり酷いと言うか犯罪ばっかりですが、それだけじゃないんですよ。
次も期待してます。

ひやけとワレメと電気の夏/はすぶろ
・1980年初頭(?)を舞台に、初体験を迎える複数の男女を、両方の視点で描く連作短編作品。
筆者特有の長いモノローグと癖のあるタッチは好き嫌いの評価がぱっくり割れそうですが自分はこういうの大好き
確かにこれ実用的だと言われればそうではないのですが、エロ漫画的郷愁や幻想をかき立てられるすばらしい一冊だと思います。自分の知らない時代にこんなセックスが営まれていたんだなあと。
女の子のモノローグが舞城王太郎作品のようで文章も読ませます

11月

おねえちゃんたいむ/森島コン
・親族が弟の精液を搾取しなければいけないという風潮はどのエロ漫画にも共通して存在すると思うんだけど、
これを突き詰めていくと風潮が社会通念になり慣習になり果ては法律に明文化される訳ですね。
「姉えっち法案」的な。ここまでやると同人CG集で乱発されてそうな安い設定になってしまいますが。
本作最初の数話では姉が弟をヌくのが「一部地方で知られる躾としての風習」とキャプションで指摘があります。
主人公の姉がやんちゃな弟に悩んでいる所友人に当該文化の指摘を受け、
性行為なんてと困惑しながらも姉+弟+姉の友人による3Pに望むという展開なんだけれども。
始まった瞬間からお姉ちゃんフルストットルで、性知識に疎いどころかヌルヌルズッポズッポでして。
つまり作者は「躾として弟をヌく文化」はその地方ローカルなものと規定していたけども
前提には「姉が性行為自体には強いのは当たり前だよね」というエロ漫画としての前提が当然の様に横たわって
いたのですね。なんとなく姉がエロいのは当たり前だよね。
全編そんな感じ。良いです。

・・・するオンナノコ/さつよ
・前の作品集から続くボーイッシュシリーズがついに完結。
作品のファンの自分からしたら「もっと話し続けられるじゃん」と思ってしまうのですが
その最終回が本当にすばらしかったのだからしょうがない。
あきらちゃんが制服を着ることで、女性らしくないというわだかまりから解消され制服を着れば
きっとよってくる男も出てくるだろうし、素直に身を引こうと考えていたおにーさんもあきらちゃんと
やっとまじめに向き合うようになるこの最終回最高じゃないですか
……でもやっぱりその最終回に至までの話しあと2話ぐらいやってほしかった

色欲INFINITE/水龍敬
・色欲狂いの母娘が送るSEXまみれの日常を綴った槍間家シリーズ8話+短編6話。
著者を知る人にとっては周知のことかと思うがとても独特な女性像をエロマンガに落とし込んだ作家である。
それは水龍敬ワールドとか貞操観念ゼロとか称されるがその魅力を言葉にするのは少々難儀する。
まずレイプものの作品を思い浮かべて頂きたいのだが最初は清楚なヒロインが悪漢の手に落ち陵辱・調教され、
徐々に堅牢で気高い意志とは裏腹に己が体に沸きあがる雌の本能が呼び覚まされていき、最後には
アヘ顔ダブピーで涎や愛液が溢れ誰の肉棒にでも容易く完落ちしてしまう肉欲の下僕として調教完了したあの状態
が薬も催眠もなくデフォルトで備わった女性がヒロインなのである。
面白いのがレイプものではその状態が物語の終わりであるのに対して著者の場合はそこが魅力的な物語の始まりなのである。男性の方も然りでビッチと言って貶すでもなく笑うのでもなく戸惑いながらも彼女達の解放された性の魅力に当てられる、これまでのエロマンガの概念を打ち破ったとても不思議な作風なのである。
レイプものの完落ちと一点違うのは彼女達の性欲にはオンオフがあり、
セックス以外ではいたって常識人であって決して普段の所作に性が侵食するような狂い方はしてないのである。

例えば食ザーなどは描かれずこの点が本作の槍間家シリーズの様な誰彼かまわず股を開くビッチ母娘と、
末娘を主軸としたホームドラマという全く真逆のジャンルを同居させ成立させている要因である。
また相容れない物を無理やり繋げて笑いを取るギャグマンガとしてでは決してなく、本気でホームドラマとして
描かれておりなんならいい話だなと思わせてしまう構成に読者は混乱と興奮を促される。
槍間家のメインヒロインである母親は旦那の出張中に間男を取っ替え引っ替え連れ込み、
娘達の前でさえもおっぱじめて全く悪びれもしない悪女というか普通の漫画だったら極悪人であるが、
家族を愛しているという点そして悪意がないという点だけをもって読者の共感を得ているがやはり極悪人である。
主人公である末娘はそんな母姉の奔放さにうんざりしている常識人であるが、
母親の寵愛を受けていることを薄々気付きつつあるという自分の倫理感に悩まされる思春期少女である一方、
家族の中で一番性欲が強く母親に対抗意識を燃やして競うようにして勃起ちんぽを誘惑するとんでもないビッチである。そんな真面目に考えると頭が痛くなりそうな設定を絶妙なバランスで纏め上げ、
なにより一番肝心なエロさにきちんと繋げているのが著者の構成力の高さを物語っていると言える。
槍間家シリーズは貞操観念ZERO新装版1に纏められているので気に入られたらそちらもオススメ。

ナマでよかヨ/おじょ
・自分に博多弁属性があることに気づかせてくれた一冊。
関西弁は苦手なんだけどこの本のヒロインたちの博多弁はなんか萌えた。
人妻や年上がメインで、リードされる感覚がたまらない。
兄嫁、叔母さん、嫁舅の話が特によかった。

やみつきフェロモン/へりを
・純愛ものの王道といった感じでありながらどのヒロインも言動などでの可愛さも光っていた。
ゴム姦ばかりという不評を某所で目にしたが個人的にはそこが気にならなかったぐらい楽しめた。

えちえちスクールライフ/冬みかん
・一冊目より絵が揃っていて女の子がみんなかわいい
表紙の塗りは別の作家さんがやってるんだけど損していると思うご本人の塗りのほうが好き


がちろ/魔訶不思議
・魔訶不思議先生と言えば、最早ロリエロ漫画界の人間国宝クラスのベテランだが、
今なお絵が進化し続けてるとか化け物かよ!って言いたくなるような一冊。
構成やエロパートの上手さはキャリアが証明しているので完全に信用しているのだが、
絵柄は殆ど変わってないのに流行りの表現を取り入れつつ、画力も常に向上していて、
見るたびにエロ可愛くなっていて、はたして俺はこの人に何十年搾り取られるんだろうと嬉しい悲鳴を上げるしか
ないわけで。あと今回は「家出娘。2」が至高かな。
前作とわりと真逆な雰囲気で進行しつつ、キーアイテムだったスマホをボチボチしている辺りが心憎い。
勿論春流んも可愛い、特に最後の「おなかすいたっ」の表情がめっちゃ好き。

初咲きのひとひら/守月史貴
・こちらは絵柄も個性的でHisasi系というのだろうか、とにかく絵に魅力がある。
ポニーテール好きとしては、ポニヒロインが良かったという点も強調して挙げておきたい。

12月

ヘンな処女でもいいですか?/薬味紅生姜
・「すべては彼女の思い通り」を見てから単行本化までほんと~~~~~~~に長く待たされました。
8年だとか長いわけです。同人では化物語の貧乳しか描いてくれなくていつも悲しい思いをしていました。
他社と比べて少し高めの定価になっていますが、この本に関してはチ〇ポには消しが入るのに、結合部にはほぼ無いという心配になるレベルだったので買って満足。最近はめっきり減った裏表紙の小ネタも仕込んでる漫画描きの鑑。
古い作品でもコマ割りが細かく、なにげに多いセリフ量で読み応え抜群。
まあその分選考に苦労するわけですが・・・冒頭の魔術部の先輩と使い魔の僕は手品先輩を思い出す作りで
わりと最近の作品であり、漫画がかなり書き込まれています。魔術部の先輩は魔術で猫の尻にちくわを刺し逃げられてしまいます。だから魔術書の内容を実践する必要があったんですね。魔術書に書かれている内容は明らかに
エロいことが記されていて・・・エロマンガなのでマイクロビキニからオチチが脱出して半脱ぎ状態でS〇Xは
消しの薄さもあってとてもエッチ。無事儀式が成功して(性交だけに)一番びっくりしているのが
先輩なんじゃないかというオチの表情もグッド。

とろとろむちゅう/ふみー
・著者待望の商業初単行本。とにかく可愛い。一応ロリオンリーだがロリババアもあり。可愛い。
ちょっと無知に付け込んでヤッちゃうのが目立つのは何だが、完成度は高い。可愛い。
同人のアイマス本でやってるようなベタベタのイチャラブオンリーなのがもっと見たい。可愛い。

ゆいちゃん撮影会/木谷椎
・昨年の個人的ベスト。
年端も行かない少女たちが悪いおじさんたちに酷いことをされたりしたりする模範的エロ本。
何年も看板作家やっててロリ系も3冊目だというのにまだ底を見せない。流石としか言いようがない。
厳密に言えば、人気作家ゆえに過激な方針は手探りで、また先鋭化せずとも人気がとれるが故に
程好い綱渡りを続けられている……といった感じでしょうか。
敢えて難を言えばロリ一色なので、たまには氏の描く美麗なおっぱいも愛でたいところ。

神騎エストレイヤ/Zummy
・ご祝儀枠その2。二つも用意するのはどうかと思ったが、やはり書いておきたい。
一時期絶滅危惧種となり、なろう隆盛のおかげでやや盛り返した?異世界ファンタジーロボットSF。
端的に言って1冊に収めるには無理のあるシナリオ量と設定を無理矢理詰め込んでおり、勢いはあります。
一定ページ数のエロさえあれば後は何をやってもよかった時代のエロ漫画の残滓とも言えるでしょうか。
全6話中、まともにエロ漫画してるのは1話のみで、後はストーリーの合間にエロ絵が挟まっている有様。
何だかんだでベテランの味と言いますか、1話のテイストで全編やっていれば(エロ漫画としては)
それなりの評価は得られたのではないかと思えて、その点では残念でなりません。
次の機会があることを祈っていますが……マジでどうなるのかな……。

  • 最終更新:2020-01-20 04:57:32

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